モノクロ+ワンカラーの魅力

投稿者 BOOTS MAN | ラベル: , , | Posted On 2011/10/06 at 23:08

映画にしても写真にしてもモノクロベースに一部だけ色彩を加えた画像は、それを見るものに不思議な感覚を植えつけます。
カラーが当たり前の時代に生まれ育った私達がモノクロの映画や写真を見ている時の感覚は、おそらく、『落ち着き』、『哀愁』、『静寂』といったものを無意識に感じ取っていると思います。
そこに赤や黄色といった原色を突然挿入されると感覚を乱され、ある意味、動揺や興奮に近い意識に導かれるのではと、私は勝手に解釈しています。
こういった手法を使った映画も昔からいくつかあります。


1983年公開の米映画『ランブルフィッシュ』
ストーリーのテーマである不良少年たちの無意味な争いを、生まれながらに闘争本能を持ったベタという闘魚にオーバーラップさせた作品です。
この映画全体はモノクロで構成されているのですが、先ほどのベタという魚の体だけ赤と青に着色が施されています。

物語を深読みしなくてもその色を見ただけで、『ここに出てくる不良少年たちは狭い水槽の中で傷付け合う闘魚と同じなのだ』と視覚から脳内にこの映画の趣旨を刻み込まれてしまうのです。
まさに監督フランシス・コッポラの狙い通りににまんまとはめられる感じですね。
比較的新しい映画にもモノクロ+ワンカラーの作品があります。


2005年の米映画『シン・シティ』
この映画も全体はモノクロでありながら、血、女の唇だけ赤に着色されていたりして、恐怖感や残酷さ、そして官能を際立たせる感じで編集されているのです。

ちょっとエログロなのでR15指定が貼付けられていますが、キャストも驚きの豪華さなのでモノクロ+ワンカラーの魅力以外でも観る価値は十分にある作品だと思います。
偶然にもこの『シン・シティ』と先ほど紹介した『ランブルフィッシュ』にもミッキー・ロークが出演しています。
めぐり合わせって不思議なものですよね。

映画の他にポスターにもモノクロ+ワンカラー。



モノクロに一色入るだけでこんなに印象深くなるのです。



おおおおおおおおおおおおおおおおっ!

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